使い方
データビジュアライズ専用の配色ツール。ブランディング用ツールと違い、色が「きれいか」ではなく「エンコーディングが壊れていないか」を計算で検証する。
これは何か
Coolors や Adobe Color は色の美しさを扱うが、dataviz では「10 系列を色だけで見分けられるか」「色覚特性のある人に伝わるか」「細い線でも色が飛ばないか」が本質になる。これらはすべて計算できる。だからこのツールの中核は生成ではなく検証にある。
2 つの画面
- 生成(トップ)
- 用途(テーマ)と必要な色数を入れると、検証を通る候補を出す。型(連続・発散・環状・カテゴリ)は 用途から推定し、手で上書きもできる。基準色をカラーホイールで選ぶと、その色相・鮮やかさで生成する。
- Doctor(検証)
- 既に持っているパレットを貼り込んで検証する。どのペアが、どの色覚型で、どれだけ足りないかを名指しし、 1 色だけ動かして PASS にする修正候補も出す。
典型的な手順
- 用途を一言で入れる(例:「地震のマグニチュード」→ 連続、「部門別売上」→ カテゴリ)。
- 必要な色数を決める。天井を超えると容量カーブが FAIL を示す。
- 基準色を選ぶ、または「別の配色」で候補を巡回する。
- 検証・CVD・実マークプレビューで、色だけで読めるかを確認する。
- 書き出して使う。URL がそのまま状態なので、リンクで共有・復元できる。
貫く 5 つの原則
- 判定は計算する、目視しない。 可否は純粋関数が返す PASS / WARN / FAIL。「いい感じ」を UI に出さない。
- スウォッチで判断させない。 100px の四角と 2px の線では見え方が別物。 実マーク(線・点・面・積み棒)で確認させる。
- light / dark は別々に検証する。 自動反転せず、それぞれのサーフェスで独立に判定して並べる。
- 状態は URL に載せる。 DB もログインもなし。全状態が URL で復元でき、リンクで共有できる。
- ツールは薄く、コアは厚く。 色計算は 1 つの純粋ライブラリに集約し、画面はその上のレンズ。
用語
- CVD(Color Vision Deficiency / 色覚特性)
- protan(1 型・赤)/ deutan(2 型・緑)/ tritan(3 型・青)での見え方。2 色覚では色空間が実質 2 次元に 潰れるため、色だけで見分けられる色数には物理的な天井がある。
- ΔE(デルタ E)
- 2 色の知覚的な距離。値が小さいほど「似ていて紛らわしい」。検証はこの距離が閾値を割ると FAIL にする。
- 天井(容量)
- その型・サーフェスで「色だけで見分けられる最大色数」。超えたら明度・テクスチャ・ラベルなどの 副次エンコーディングが必須になる。
出典・ライセンス
「参考スキーム(D3 color schemes)」の配色データは d3-scale-chromatic v3(ISC License, © Mike Bostock)から生成し、実行時には依存しない形で同梱している。 個々の配色は、以下の原典に基づく。
- ColorBrewer 系(Blues・RdBu・Spectral・Set1–3・Paired など)
- Cynthia Brewer, Mark Harrower, and The Pennsylvania State University による ColorBrewer の配色設計(Apache-Style License)に基づく。
- Viridis・Inferno・Magma・Plasma・Cividis
- matplotlib の知覚均等カラーマップ(CC0 / パブリックドメイン)。
- Turbo
- Anton Mikhailov / Google LLC(Apache License 2.0)。
- Category10・Tableau10・Observable10
- Tableau Software / Observable, Inc. によるカテゴリ配色。
完全な帰属表示はリポジトリの NOTICE ファイルに記載。